日曜朝9時半から放映中のスーパー戦隊シリーズ『機界戦隊ゼンカイジャー』。
過去の戦隊が登場しまくるという45周年作品に相応しい話題作となっています。
その2021年9月26日放送回が大きな話題になっていたのは、ご存じでしょうか?
人気漫画『テニスの王子様』(以下テニプリ)のパロディが多く盛り込まれていたのです!
「これはテニプリに許可をもらっているのかな?」と不安になるくらい、全力全開に。
ゼンカイジャーもテニプリも大好きな私は、もう20回くらい繰り返し見ています。

推しと推しのコラボってサイコー!!!
ということで、今回はそのパロディシーンを一覧にまとめてみました!
同時に放送を受けた関係者の反応もまとめたので、併せてご覧ください。後世のゼンカイジャー/テニプリファンにも見ていただけるようになるべく丁寧に書いたので、楽しんでいただけたら嬉しいです。
各作品について
機界戦隊ゼンカイジャー
スーパー戦隊シリーズ45作目の記念作品です。
人間と機械生命体の戦隊という異色さ。多数の並行世界が存在している世界観で、世界をトジルギアに閉じ込めてしまうトジテンドからの侵攻を受けています。ギアに込められた並行世界のスーパー戦隊の力を借りて、自分たちの世界を守り、並行世界を解放するために戦うヒーローのお話です。
これだけ書くと真面目な作品に見えるのですが、歴代一ハチャメチャと言っても過言ではないコミカルな内容になっています。「パロディを入れないと死ぬ呪いにかかっているのか?」と思うくらい、毎回ぶち込んでくるのでハラハラします。
ちょっと心配になる内容ですが、さすが正当なスーパー戦隊!
家族や友達との絆などの大切なことはちゃんと教えてくれます。
日曜日の朝から楽しい気持ちになれるので、まだご覧でない方は観ていただけたら嬉しいです。
過去の放送回のギリギリなエキサイティングなあらすじは、公式サイトでご確認いただけます。
機界戦隊ゼンカイジャー|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)
テニスの王子様
平成初期にテニスブームを巻き起こした人気漫画なので、アラサーの方はよくご存じかと思います!
越前リョーマというテニスの天才少年が、青春学園中等部に入学して全国大会を目指すお話です。
「努力して強くなる」という描写を大事にしていたジャンプのスポーツ漫画の常識を覆した、クールで負けない主人公。アニメで人気が爆発し、日本テニス協会の後援まで受けました。
が、全国大会あたりから再現不可能な技の登場で強さのインフレが起こり……
日本テニス協会から「テニスではない」と言われて後援を外されたこともあります。
しかし、そんな些細なことはどうだっていいのです。
テニプリは「全力で楽しんでいるヤツが一番強い」という大切なことを教えてくれます。
『テニスの王子様』の結末をご存じない方は、この機会に最後まで読んでみてください!
超能力テニスのインフレを見たい方は続編『新テニスの王子様』がオススメです!
『テニスの王子様』を読んだことがない方は「ジャンプ+」で冒頭3話が無料で読めます。ぜひご覧ください! あまりの面白さに、私はテニプリを読んでテニスをはじめました(※本当です)。
[第1話]テニスの王子様 – 許斐剛 | 少年ジャンプ+ (shonenjumpplus.com)
パロディまとめ
さて、本題のテニプリパロディまとめに入ります!
該当回は 『機界戦隊ゼンカイジャー』第29カイ「王子のねらい、知ってるかい?」です。
著作権の関係で画像はないのですが、オタク特有の妄想力で乗り切っていただければ幸いです……!
基本情報
- ゾックスお気に入り漫画「テニスのパイレーツ」
これについては……なにも言う必要はないですよね。
- 放送タイトル「王子のねらい、知ってるかい?」
ミュージカル『テニスの王子様』の楽曲「THIS IS THE PRINCE OF TENNIS」の冒頭に「知ってるかい? YOU KNOW あいつがテニスの天才少年」という歌詞があります。
- ゾックス・ゴールドツイカー役 増子敦貴さん
ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンで白石蔵ノ介役を務めました(2020年まで)。
増子さんとゾックスは右利きで、白石蔵ノ介は左利きです(放送内でのラケットは左持ち)。
テニスコートでの練習(放映時9分頃~)
- ショットを打ったガオーン「まだまだだね」
越前リョーマは決め台詞で「まだまだだね」と言います。生意気なルーキーらしい台詞ですね。
- 素振りでスマッシュをしたジュラン「ドーン!」
桃城武の「ドーン!」を意識しているかも知れません。ショットが決まった後などに言います。
- 介人のラケットを弾き飛ばしたゾックスの決めポーズ
白石蔵ノ介が「ん~、絶頂(エクスタシー)」と言いながら決めるポーズそのもの。
- 介人がゾックスのラケットを弾き飛ばした後に言う「全力全開の極み」
越前リョーマが辿り着いた無我の境地の果てが「天衣無縫の極み」です。
- ゾックスのラケットにボールを当てて弾き飛ばす介人
跡部景吾の技「破滅への輪舞(ロンド)」を意識していると思われます。
正しい「破滅への輪舞」はラケットを弾き飛ばしてから、自分のコートに戻ってきたボールでスマッシュを決める技です。進化系の「慟哭への舞曲(ジーク)」という技もあります。
ちなみに冒頭でやつでとマジーヌが食べているケーキの名前は「あきかぜロンド」です。
テニスの特訓(放映時11分頃~)
- 4分割の左上:崖のぼりをする様子
続編『新テニスの王子様』で代表合宿をクビになった負け組が生き残りをかけて崖を登ります。
- 4分割の左下:フリントの激マズドリンク
乾貞治がつくる強烈な味の栄養ドリンク「乾汁」にインスパイアされていそうです。
- 4分割の右上~上半分:居合抜きをしているジュラン
テニプリ193話で真田弦一郎が居合抜きをして巻藁を切っています。
- 4分割の右下:川でタオルを振り抜く練習をしている
海堂薫がブーメランスネークという技を完成させるために同じ特訓をしていました。
- 滝に打たれているブルーン
石田銀が日々の鍛錬および趣味(!?)として滝行をやっています。
テニスワルドとの試合前半(放映時13分頃~)
- ジュランが試合前に言う「俺様の妙技に酔っちゃいな」
跡部景吾の決め台詞「俺様の美技に酔いな」と、丸井ブン太の決め台詞「俺の天才的妙技、たっぷり見てけよ」を掛け合わせたものと思われます。
- ジュランの決め技「太陽スマッシュ」
桃城武の「ダンクスマッシュ」を意識したものでしょう。
……というか、その後に介人が「ダーンクスマッシュ!」と言ってしまっています(笑)
- ライン上からバックスピンで戻ってくるテニスワルドのショット
不二周助の「白鯨」とほぼ同じです。テニプリでは爆発せず、打った人の手元に戻ってきます。
- ガオーンが吹き飛ばされたテニスワルドのパワーショット
石田鉄、河村たかし、石田銀が使用する「波動球」をイメージしたものと思われます。
テニプリでは爆発しませんが、コートから観客席の中ほどまで吹き飛ばされます。
- コート上を蛇行するテニスワルドのショット
平古場凛、木手永四郎が使う「飯匙倩」および「大飯匙倩」という同じ技があります。テニプリでは蛇に縛りつけられたりしませんが、コートを蛇行する原理はまったくの不明です。
- 炎に包まれるテニスワルドのグランドスマッシュ
真田弦一郎の「火」を意識したものだと思われます。真田は風・林・火・陰・山・雷という6種の特性を持つ技を巧みに操る、中学テニス界の皇帝とよばれる選手です。
「火」は人が飛ばされる強い威力ではありますが、テニプリでは炎が出る・燃えることはありません。
- ブルーンが「いでよ滝!」と呼ぶと現れる滝
乾貞治の高速サーブ「ウォーターフォール」をイメージしたものかと思われます。
ブルーンと乾には四角い曇り眼鏡という共通点がありますし、テニプリのアニメでは実際に滝が現れていました。なぜ滝が現れるのか、テニプリファンにもまったく分かりません。
テニスワルドとの試合後半(放映時18分頃~)
- 分身するテニスワルド
菊丸英二が比嘉戦で見せた「一人でダブルス」という技があります。テニプリ界の理論では一応、「サイドステップが早すぎて二人に見えているだけ」と言われていました。
- 二人で同時打ちするテニスワルド
大石秀一郎と菊丸英二が全国大会の氷帝学園戦のダブルス1で「同調(シンクロ)」した際に同じ動きをしていました。テニプリでは「同時にモーションに入ることにより、どちらが打ったか分からなくする」という技で、同時に打つと球が増えたりはしません。
- テニスワルドの打った球が分裂する
橘桔平の「暴れ球」が似たような技です。テニプリ界での理論は「回転のかけ方によって極度にブレた打球が、分裂したように見える」というものでした。
テニスワルドはサーブでも同じことができるらしく、この前後にも何度か登場しています。
- ツーカイザー「テニスのパワー ツーカイザー」
またやりおった(白石蔵ノ介のポーズそのままです)。
- ゼンカイザー「油断せずにいこう」
手塚国光がよく言う台詞、よくしているポーズそのままです。
- ゼンカイザーとツーカイザーの決めポーズ
ミュージカル『テニスの王子様』こと「テニミュ」でよく見られるポーズです。
- 変身のために踊り出したツーカイザー「リズムに乗るぜ」
神尾アキラの決め台詞そのままです。
- スーパーツーカイザー「お前の五感、奪ってやる」
中学テニス最強の幸村精市が「五感を奪うテニス」をします。
テニプリのアニメ販促CMでは「君も五感、奪われてみるかい?」という台詞が使われていたことがありました。とてもテニスのアニメとは思えない台詞。
- スーパーツーカイザーの分身スマッシュ
続編『新テニスの王子様』で越前リョーマが10球打ちを体得します。出来る人はたくさん出てくるので、列挙は差し控えます。テニプリ界の高校生ともなると、このくらい朝飯前。
- 決めポーズをしたスーパーツーカイザー「勝ったモン勝ちだ」
白石蔵ノ介が部長を務める四天宝寺中のスローガンが「勝ったモン勝ち」です。
テニミュ俳優の増子さんにネタをガンガンぶち込む、ゼンカイジャーの強気なスタイル。
- ゼンカイザーの放った消える打球
千歳千里の「神隠し」がこれと同じような“消える打球”です。テニプリ界での理屈は「強烈な縦回転をかけられたテニスボールが歪み、視界から消えてしまったように見える」というものです。
- スーパーツーカイザーの放った氷つく打球
跡部景吾の「氷の世界」をイメージしたものだと思われます。氷の柱がコートに突き刺さったように見えて、そこに打たれた打球には反応ができない……という「絶対死角」を攻める技です。跡部様にはスケスケに視えてしまうんですね。
- 二人を倒したテニスワルド「まだまだテニス」
これもまた出た(越前リョーマの決め台詞「まだまだだね」かと思います)。
サトシのテニス(放映時20分頃~)
- ブルーン「王子様みたいです!」
サトシ(あいつ)こそがテニスの王子様……
- ステイシー「どんどんいくよ」
関東大会の氷帝学園戦で、越前リョーマがまったく同じ台詞を言います。
ちなみにミュージカル『テニスの王子様』(3rdシーズンまで)では、この台詞が「あいつこそがテニスの王子様」という楽曲内で登場します。ニコニコ動画で空耳が流行り、2.5次元ミュージカルを一気に有名にした名曲です。
- ブルーン「すべて同じところに返球しています!」
手塚国光の「手塚ゾーン」をイメージしているものと思います。
手塚ゾーンは「打球に特殊な回転をかけることで、相手の打球がすべて自分のところに返ってくる(自分は一歩も動かずリターンできる)」という技です。リョーマの父・越前南次郎が同様の「サムライゾーン」を使用します。
- ゾックス「これが、基本に忠実なパーフェクトなテニス」
白石蔵ノ介のテニススタイルが「基本に忠実な完璧(パーフェクト)なテニス」です。
白石蔵ノ介役だった増子さんに言わせるという、面白い悪ふざけお遊びですね。
- ステイシーの放った顔面に跳ね上がるサーブ
越前リョーマが右手でサーブを打つ時によくやる「ツイストサーブ」です。
ここでテニプリのパロディではないのですが、唐突に「お前ならできる、ネバーギブアップだ!」という台詞が出てきて笑ってしまいました。なんで急に松岡修造さん(笑)
ロボット戦(放映時24分頃~)
- ゼンカイザー「最近、シンクロしてるね」
テニプリ界におけるダブルスの境地「同調(シンクロ)」を意識したものだと思われます。
私が気付いたのは以上です! はあ、長かったー!
もし「放送時は観てなかったけど、観たくなった!」という方がいたら嬉しいのですが、残念ながら2021年10月現在、ゼンカイジャーは2週間以上前の過去回をネット上で観る方法がないのです……
『機界戦隊ゼンカイジャー』は映像商品でご覧いただけます!
今回ご紹介をした第29カイは2巻目に収録される予定です。
予告で一部分を見られるので、せめて雰囲気だけでも感じてください……!
制作の裏側が覗ける、東映公式サイトの記事もオススメです!
機界戦隊ゼンカイジャー 第30カイ! 隣のキカイはカキ食うハカイ?! | 東映[テレビ] (toei.co.jp)
関係者の反応
Twitter上での関係者の反応を一部ながら拾ってきました!
当時の盛り上がりを感じていただければ嬉しいです。
ゼンカイジャー公式
出演者
テニミュ出演者
もっといらっしゃると思うのですが、私の把握している限りは上記でした。
他にもご存じの方がいらっしゃいましたら、コメントに情報提供をお願いします!
テニプリ原作者
折角なので、このツイートに対する反応もまとめてみました。
そして、最後はこちら。
好き勝手やっているゼンカイジャー公式ですが、公式サイトで(罪滅ぼしに)現在上映中の『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』を宣伝しています(伏せ字で)。
映画『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』公式サイト (gaga.ne.jp)
おわりに
どちらも好きなので、なんとか頑張ってまとめ切りました……!
片方しか好きじゃなかったら到底がんばれないレベルの大変さでした。
パロディが多すぎるんだよ!!(けど好き!)
なにかを成し遂げるためには、やはり「好き」や「楽しい」という気持ちが大切だということですね。
ゼンカイジャーとテニプリに思い出させてもらった初心を胸に、今後も好きなことを楽しみながらブログを続けていきたいと思います!
※2021年10月17日時点での情報です。最新の情報は各リンク先でご確認ください。